大蛇伝説

蛇ヶ洞川の中流域は硬い岩盤のため、渓谷となっています。昔々、この洞に住んでいた大蛇が農作物を荒らしたり、稚児に化けて村の人々をたぶらかしたりして人々を困らせていたため、この辺りの渓谷を蛇ヶ洞と呼んできました。村人たちが困り果てているのを見かねた品野村の平景伴(たいらのかげとも)という人が弓矢と刀でこれを退治したところ、流れ出た血で三日三晩川が花のように真っ赤に染まったという大蛇伝説が残っています。以来、集落を流れるこの川を花川と呼び、「はなかわ」がなまって「はだがわ」となって現在の集落名「半田川」になったとも言い伝えられています。伝説にちなんだ稚児岩、蛇が淵、花川橋などが現在も残っています。   地元では、蛇ヶ洞川に生息するオオサンショウウオはまさに、この伝説にでてくる大蛇そのものではなかったかという人もいます。

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