火縄銃・鉄砲隊
警固隊が各地区を練り歩く中で、飾り馬の前を行く鉄砲隊は、所々で発砲する。瀬戸市域の警固祭りでは、山口・菱野・本地で鉄砲隊がみられる。本来は射撃の目的で用いられた火縄銃ではあるが、警固祭りでは爆音を轟かせ、邪気を払うことを目的として発砲する。このため、どの地区の鉄砲隊も、膝をついてしゃがみ、鉄砲の基部を、立てた足で固定して斜め前方に銃口を向けて空撃ちを行う。
平成2年の山口八幡社郷社祭りの際には、山口54丁、菱野28丁、本地55丁の計137丁の火縄銃が使用されている。平成25年の郷社祭りでは、山口37丁、菱野31丁、本地34丁の計102丁の火縄銃が使用され、後継者が不足している現状を表している。当日は、石田町で、山口が本地・菱野の警固隊を迎え入れて以降3か村の鉄砲隊が一列に並んで6か所で各2発づつ発砲した。