山口の警固祭り(市指定文化財)・山口八幡社

 山口の警固は、古文書によれば1862年(文久2)には猿投神社祭礼に向け献馬奉納する「合宿」への参加が確認され、現在では、毎年10月の第2日曜日に山口八幡社へ飾り馬を奉納する「山口の警固祭り」が行われている。平成15年2月7日に瀬戸市無形民俗文化財に認定された。
 山口の警固祭りには、棒の手も披露奉納される。かつては検藤流(海上・屋戸・吉田の各シマ)や無二流で行われていた事が残された巻物からわかっているが、一時期途絶えたため、山口の若者4名が明治36~40年頃に長久手北熊に行って起倒流を習得し、山口で行われるようになったという。 山口八幡社は、古くは山口神社といわれ、延長4(927)年編纂の延喜式神名帳では山田郡小口神社(「小口」は「山口」の誤記か)と記されている。地元では単に八幡社と呼ばれることも多い。社伝によれば、承久3(1221)年の承久の変の折、山田次郎重忠が後鳥羽上皇に加勢し奮戦ののち敗れたが、事前に重忠の勧請した八幡宮は貞応2(1223)年に遺族の下で竣工したとも、本人が逃げ延びて同年に竣工したともいわれ、その折に山口神社を合祀したとされている。建物は南から石鳥居・二ノ鳥居・唐門・拝殿・祝詞殿・本殿と続くが、この石鳥居の脚柱に延宝5年(1677年)12月吉日の年号があり、これは瀬戸市内の鳥居の中で最古のもので平成5年2月19日に石燈籠(延宝7(1679)年造)とともに瀬戸市指定有形文化財となった。境内西の一段高くなった所に「山口天神社」と「山口稲荷神社」の末社が鎮座し、稲荷社は横穴式石室の中に社殿がある。また境内には通称「杉塚」と呼ばれる古墳群がある。

アクセス
電車 愛知環状鉄道 山口駅から徒歩5分
車  猿投グリーンロード八草ICを下り、国道155・248号線を北へ向かい、山口町の交差点を左折し、新八幡橋を渡った川岸を右折し現地へ
駐車場 有(無料 10台)
愛知県瀬戸市八幡町3
0561-84-9723

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