窯神神社

 窯神神社の本殿は、登り窯を模した社殿で、九州肥前で磁器製法を習い瀬戸に伝えて「磁祖」と崇められる加藤民吉が祀られている。加藤民吉が染付焼の完成を神に感謝し、さらなる繁栄を祈願するため、日頃信仰していた秋葉山大権現、天満威徳天神、金毘羅大権現を窯神として祀り遙拝したいと、建立を藩庁へ願い出、文政7(1824)に許可された。同年に民吉が亡くなり、文政9(1826)年に二代民吉によって初代民吉を丸窯神(現在は窯神)として祀るようになった。昭和39(1964)年に現在の社殿は建てられ、地元住民を中心に市内陶磁器関連団体などで構成される「祟敬会」が管理運営を行っている。
 本殿の右手には、瀬戸村庄屋で民吉の才能を見出し、瀬戸の窯業の発展に貢献した加藤唐左衛門の功績を称える碑が建てられている。「一子相続制」や「ロクロ一梃制」の中、次男以下に染付焼の職を解放し、磁器製法の進歩を目指し、民吉の九州修業を支援した。また、染付焼開発のため、原材料の確保や発見に力を注ぎ、私財を投じて業界全体の発展に奔走した。「加藤唐左衛門高景翁顕徳碑」、「」北海道旭川市の彫刻家加藤顕清の彫塑をもとに昭和12(1937)年に制作された「民吉像」大正11(1922)年に制作された「磁祖加藤民吉翁碑」とともに並んでいる。さらにその右手には、熱田新田の開発に従事していた加藤民吉を見出し染付磁器(当時は南京焼と呼んでいた)開発に取り組ませた津金文左衛門胤臣・胤貞父子の遺徳を称える「津金胤臣父子頌徳碑」が建てられている。

アクセス
電車  尾張瀬戸駅より約8分
車   
駐車場 有
瀬戸市窯神町112
0561-82-0812

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